乳腺炎について About mastitis
乳腺炎には、「急性」と「慢性」の2種類あります。
まず「急性」の乳腺炎は、主に産後に起こる症状で母乳が乳腺内に溜まってしまうことで起こる「うっ滞性乳腺炎」と乳管から細菌に感染してしまい、乳房の腫れや痛み・発熱を起こす「急性化膿性乳腺炎」が考えられます。
実際の症状としては、「乳房が張って痛い」「乳房が熱を持っている気がする」「身体がだるい」「微熱がある」などがあげられます。実際にこの症状を感じた方はすぐに乳腺外科を受診して下さい。
慢性の乳腺炎の場合は、授乳経験が無い方でも起こる病気で、乳腺内に膿が溜まってしまう場合が多く見られます。症状としては、「悪寒がする」「リンパ節が張る」「乳房が赤く腫れている」「しこりがある」など急性よりも症状が軽度なので気づきにくいことも多い病気です。実際に乳がんとの判別が難しいことがあるのですこしでも気になる方は早めにご相談ください。
乳腺炎の原因
乳腺炎の原因は様々ですが、以下に当てはまる人は乳腺炎やしこりができやすくなってしまうので注意が必要です。
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- 乳腺が細い
- 乳腺の細さは生まれつき決まっているもので、実際に出産して母乳を出してみないと細さに関しては分かりません。出産した時に乳腺が細いと言われた方は、次の授乳までの時間をあけすぎない、食事に気をつける、など日頃から意識する必要があります。
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- コレステロール値が高い
- まず母乳は血液からできています。コレステロール値が高いと血液がドロドロになってしまい、乳腺が詰まってしまいやすいので、普段から脂質の多いものは避けて和食中心のメニューを心がけましょう。
他にも寝不足や、ストレス、授乳時間のあけすぎなど乳腺炎の原因は1つではないの
でまずは自身のからだを休めてリラックスした状態で母乳育児をしましょう。
乳腺炎の予防法・対策
乳腺炎を防ぐために毎日のケアや意識づけによって主に改善することができます。
どのようなことが日々できるのか紹介いたします。
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- 頻回授乳をしてもらう
- 母乳が溜まることが「乳腺炎」の一番の原因なので溜まった母乳を出すことを心がけましょう。その際に、いつも同じ角度や同じ姿勢で授乳している人は乳腺炎が悪化する原因になるので要注意です。母乳を溜まったままにせず、しっかり搾乳することも忘れないようにしましょう。
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- 適度に冷やす
- しこりが出来てしまった場合は、冷やすだけで張りや熱のこもりがなくなり楽になります。保冷剤やガーゼを使用して適度に冷やしましょう。このとき冷やしすぎには注意しましょう。
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- 食事バランスに気をつけよう
- 母乳は血液から作られるため、母乳がドロドロになってしまうと乳腺が詰まる原因になってしまいます。乳腺がつまらないためにも、和食を中心として野菜や豆類、海藻類や発酵食品をバランスよく取り入れましょう。
- それでも良くならない場合は
- これらを行っていても良くならない場合は、当院にご相談ください。乳腺炎にかかると乳房以外に体のダルさや発熱などを起こしてしまうので早めに解決することが大事になります。 正しいマッサージ方法を知るとすぐに楽になりますが、自身で間違ったマッサージをおこなうと悪化する可能性もあるのでひどくなる前にかならずご相談下さい。