院長ブログ Director's Blog

2019/11/21
コラム
女性が悩む生活習慣病とは
最近ではよく耳にするようになった「生活習慣病」ですが、
50代以降になると実は女性も男性と同様の確率で生活習慣病になりやすい身体になってしまうのです。
本来女性は女性ホルモン・エストロゲンの働きによって生活習慣病による動脈硬化になりにくくなっています。

しかし、閉経後はホルモンの分泌が減少することによって、代謝機能が下がり、内臓脂肪が蓄積されやすくなるので、
その結果男性と同じくらい生活習慣病を起こしやすくなってしまうのです。

そこで注意しないといけないのが、食生活や運動量、睡眠の質の改善になります。

【数字で見る生活習慣病のリスク】
女性の高血圧患者数は年代が上がるごとに増加しており、50代で約35%、60代で約57%、70歳以上は75%にものぼります。
同時に糖尿病の割合も50代から増加している傾向というのが現状です。特に閉経後は特に生活習慣病の管理が重要になってきます。
では具体的にどのような部分に注意したほうが良いのかご紹介します。

・閉経後の高血圧
閉経後の高血圧を防ぐために、ポイントになるのが塩分量です。
女性の一日の塩分量は7gと言われていますが外食や惣菜など自身で分量が分かりづらいと知らぬ間に規定量をオーバーしている可能性があります。
意識的に野菜や果物、青魚などを中心とした食事バランスを意識することから始めることをオススメいたします。

・閉経前の妊娠合併症
閉経前でも気をつけなければいけない高血圧は、「妊娠高血圧症候群」「妊娠糖尿病」の2種類あります。
この病気は妊娠中の人の約20人に1人の割合で起こると言われています。
妊娠中にこれらの症状がある方は将来「糖尿病」「心血管病」「高血圧症」「動脈硬化」のリスクが高くなるのです。
閉経前からこれらの病気の発症を防ぐためには、日々の健康管理に十分に気をつけなければなりません。

・骨粗しょう症
女性の骨からカルシウムを守ってくれるエストロゲンが閉経後は低下するので、
骨代謝のバランスが崩れてしまい、骨折のリスクが高まります。閉経後は1年ごとに2%ずつ骨量が減り、
10年後には20%も減少していると言われています。
骨密度の検査は閉経後なるべく早く受けて対策をおこないましょう。

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